2005年04月17日 日曜日

●来来軒 ~『軒』を訪ねて第31回~

来来軒:ラーメン400円。
福岡県宇美町大字宇美3170。


 JR宇美駅から県道太宰府古賀線へと抜ける細い道に、ぽつりと黄色い看板。「ラーメンちゃんぽん」の文字のくたびれ具合と、「自宅の一角を店舗にしました」的店作りが如何にも『軒』。そして屋号もコレまた『軒』の王道。長年の宿題店、来来軒である。

来来軒

 12畳ほどのこぢんまりした店内は先客なし。右奥の高い位置に置かれたテレビの音が静かな店内にこだまする。
 メニューはラーメン、チャンポン、皿うどん、焼きそば、チャーハン、そして餃子の6品のみ。このシンプルさも『軒』ならでは。


 「すんませ~ん、ラーメンください」


 声をかけると、奥より静かに店主が現れ、おもむろに調理が始まる。釜に麺を投入後、ドンブリに元ダレを入れ、スープを張り、再び釜を静かに見つめる。次の瞬間、右手のざるが素早く麺を掬い、ちゃっちゃっちゃっ。入念に湯切りした麺をスープへ移し、具を盛りつける。一切無駄の動きがないその仕事ぶりも正に『軒』。

ラーメン

 白濁したスープには一切脂が浮いていない。少しくすんだ色合いが「静かなる迫力」を醸し出す。レンゲにすくい一啜りすると、ほわんと広がる自然な甘み。そしてすぐさま、キリリとした塩気とともに骨太のだしの風味が顔を出す。化調の存在は感じない。しっかり乳化した豚骨の甘みと旨みを塩気のみで喰わせるタイプ。
 そして、超剛球ストレート豚骨スープに対し、麺とチャーシューは技巧派軟投タイプ。するすると収まり感の良い麺とトロリととけるチャーシューが、ガシガシと無骨に旨さを主張するスープを上手い具合に治めている。
 凛とした潔さと懐深い優しさを兼ね備えた滋味塩トンコツ。ああだから、『軒』探しは止められない。


◎2005年通算麺喰い数◎
ラーメン78●チャンポン8●うどん28●そば14

Posted by heno at 2005年04月17日 23:59