2008年02月18日 月曜日

●感動の黒うどん

 朝、ホテルで目覚めテレビを付けると、昨日の東京マラソンの様子を紹介している。ああ私も昨日はこの中で走っていたのだなぁ、 とジンワリ痛む足や膝の関節をさすりつつ、ぼんやりと眺める。

 そんなこんなで午後9時過ぎ、チェックアウトの時間も近づいて来たことだし、と身支度を調え、いざ行かん。向かうは東村山、 目指すは本場武蔵野、肉汁うどん!

 東京都の北西部と埼玉にまたがる武蔵野地区。古くから小麦が多く取れ、冠婚葬祭の際は必ずうどんを食べていたという、うどん処。 地粉を使った黒っぽいうどんを豚肉が入った汁につけて食べるつけ麺タイプの「肉汁うどん」が代表的な食べ方である。

 武蔵野うどんの総本山!?志村けんの♪ひがしむらやぁ~まぁ~♪でお馴染みの東京都東村山市。 西武新宿線を東村山駅で降りるとそこは、目一杯地味な東京の郊外住宅地。

 住所を頼りに歩いていると、そこかしこから豆腐の良い香り。造り豆腐店が今も尚、街中に数多く残る、 イイ意味で時代錯誤的風情がググッと我がツボ。

小島屋

 のんびりと歩くこと7~8分、突如漂ってきたコノ香りは、薪?!香りの先へと視線を向けると、 イイ感じに遣れた青緑色の建物。「手打ちうどん小島屋」と染め抜かれた、 草臥れた外観とは不釣り合いの妙に真新しい黄色いテントは最近リニューアルしたのだろうか?

 ナンともイイ感じに日焼けした暖簾をくぐると、正午前の店内は先客5名。 ズルズルと肉汁うどんを啜る客もいれば、小島屋のもう一つの名物らしき焼き団子を持ち帰るべく出来上がりを待つ客もあり。

 さすが昭和38年創業の老舗、いずれの客も見るからに近所の常連客。だがしかし、 奥の厨房から注文を取りに現れたお母さんに、私みたいな興味本位の一見客を疎んじる仕草は一切なし。 柔らかな笑顔の自然体の接客態度がアリガタイ。

肉汁うどん◇小島屋

 ほどなく運ばれてきた肉汁うどんは、ナルホドうどんが灰色がかっている。その色合いも気にはなるが、さらに気になるのが、 うどんの上に添えられた茹でた大根と、小皿に別盛りされた薬味の葱に添えられた緑色はふきのとう?

 味噌汁茶碗に盛られた温つけ汁には白葱と豚バラ肉。さぁてついに、本場の肉汁うどんをイザ啜らんっ! と灰色うどんをザブンとくぐらせ、ズビズバンッと一気に啜れば、思わずユルユルと我が頬が緩む。

 あははははぁ~、こりゃ旨いわぁ……。

 まず舌にのるのは温つけ汁のホンワカとした甘味。おそらく砂糖などの調味料も使っているのでは?と思われるも、外連味は一切ナシ。 洗練という単語とは両極の、正にイイ感じにイナタイ、思わずホッと癒される、お袋の味的地味&滋味なる味わいが、 ソリャもうタマラン旨いのよぉ。

 そしてナニより感動的なのがうどん自体の味わい。如何にも手打ち的なる武骨な形状と、 如何にも地粉的灰色がかった色合いの見た目通り。適度なコシと適度な草臥れ具合が絶妙なるバランスで共生する食感然り、 噛んだ瞬間に豊かに広がる素朴な粉の風味然り。

 コレ、時代錯誤的薪で焚きうどんを茹でる伝統的料理法の成せる技か?それとも地粉を使い地道に打ち上げる誠意の美味?? あははん、だから麺喰い歩きは止められないのだっ!と思わず声を大にして主張したくなるほどに、 正に大感激なる超ウルトラ極上滋味にソリャもうメロメロのメロリンキュ~~………。

 そして、ふきのとうらしき薬味の風味も素晴らしい。 色合いは黒っぽいがその風味が半端じゃない地粉の旨味を十二分に生かし切ったその味わいは、正に感動!!

とき

 心からの感動に足や膝の関節の痛みなど何処吹く風、ルンルン気分でもう一軒!巷で評判の「とき」へと向かう。

 住所を頼りに訪ねると、住宅街の中のしかも尚一筋奥へと入り込んだ場所でこぢんまりと営業している「とき」。 飲食店を営むにはどう見ても不利な立地なのだが、正午半の店内はほぼ満席。コザッパリとした外観&店内にはジャズのBGMがよく似合う。

肉汁うどん◇とき

 そして出てきた肉汁うどんも店の造り同様にナンとも鯔背。シュッと麺線が通った黒うどんは、客のオーダーが入ってから茹で始める、 正真正銘の釜揚げ。丁寧な仕事の成せる技か、そのうどんは固くて、しかも柔らかい。噛み込む度に確実に己の存在を主張する懐深い強腰うどん。

 旨い旨いと食べ進むと、うどんの底に突如現れる大振りな生地の切れ端。うどん好きの店主の遊び心と 「モッタイナイ!」が素直に具現化しているその様が、わははっと愉快。

 甘めの調味具合だった小島屋に対し、キリリと辛口の温つけ汁の仕上げ具合が象徴的。 一言に肉汁うどんと言っても店ソレゾレにソレゾレの工夫。

 ああだから、麺喰い歩きは止められんとですタイ……。

小島屋:肉汁うどん650円。東京都東村山市野口町3-10-3。10:00~14:00 (売切れ次第閉店)、日祝休み。Pあり。

とき:肉汁うどん650円。東京都東村山市野口町1-7-10。 11:30~15:30&17:30~20:00(売切れ次第閉店)、日祝休み。Pあり。

◎2008年通算麺喰い数◎ラーメン26● うどん16●そば4● その他13
◎今月の総ジョグ距離:68km / 通年145km

Posted by heno at 2008年02月18日 14:51
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