3月30日(火)


新シリーズ「『軒』を訪ねて」 第一回・修養軒


 佐賀の滋味系ラーメンが気分。口当たりアッサリながらシミジミと染み渡る旨味がたまらない。店の方も年季のはいったベテランゆえ、スープをドンブリに注ぐ姿や麺揚げなど、ちょっとした立ち振る舞いに独特の色気があり、見ているだけでも惚れ惚れする。
 再来軒に、精養軒も旨かった。そして毎日軒洋々軒も行ってみたいナァ…。てな事を考えていると、はたと気付く。

 どの店も屋号が全て「……軒」だ。

 しかし、考えてみれば当たり前。だって、ひと昔のラーメン屋の屋号は、大概「……軒」だったもんな。
 うん?待てよぉ…、ということは福岡市内でも、屋号が「……軒」のラーメン屋であれば、滋味系絶品ラーメンが期待できるかも!そうだ、高倉軒も旨かったじゃないか!!
 で、早速調べてみると姪浜に「来々軒」!?絵に描いたようなコテコテ屋号に滋ラ気分が一気に高揚!キコキコとペダルを漕ぐ。
来々軒
 姪浜商店街の細い路地に来々軒を発見!が、シャッターが閉まっている。とほほ…。定休日か?はたまた夜のみの営業か…。近々、また来てみるか。
 で、次に向かったのは、来々軒のすぐ近くにある修養軒。ココは以前からその存在は知っていたが、妙にポップな店構え&看板の「お気軽中華の店 中華レストラン 修養軒」のキャッチコピーがイマイチ私の好みではなく、敬遠してきた店だ。
修養軒
 午後1時前。カウンター席と小振りなテーブル席が3つのこぢんまりとした店内には、先客が4名。いずれも年配の男性で常連客のようだ。カウンター奥の厨房には、年配の女性がふたり&男性ひとり。女性ふたりは顔がソックリ。姉妹のようだ。
 壁のメニューを見ると、汁麺がけっこう豊富。ラーメンチャンポン汁ビーフン汁春雨(=太平燕?)まで載っているぞ…。初店だけにデフォルトのラーメンでイクか?いや、待てよ。「タンメン(塩味)600円」が気になる。「(塩味)」、イイねぇ!

 すんませ〜ん、タンメンくださ〜い。
たんめん◇修養軒
 出てきたドンブリには、大きめに切られた野菜とカマボコ&白濁したスープ&極太茹で置き麺…。

 コレってチャンポンじゃないのぉ〜…?

 気を取り直し、スープを啜るとだし&化調のバランスが絶妙な、典型的な「一昔前の街の中華レストラン」味。確かに、ラードを効かしていない分だけ塩味がたっている。若干の歯触りを残す野菜類の炒め方、しっかり加熱して熱々&ぽわんぽわんに仕上げられた麺に、誠実かつ正確な店主の仕事ぶりを感じる。
 確かに旨い。単純に麺料理として食べる分には、文句なしに旨い。が、店構え同様、あまりに「健康的」で、ちょっと残念…。
 「……軒」の店には、枯れかかったギリギリの「色気」、もしくは、一見客を威嚇する「迫力」を、ついつい期待してしまうのである。

 ハラハラドキドキと心ときめく「滋ラ」をもとめて…。果てさて次は、どこの『軒』に行こうかしらん…。

修養軒タンメン600円。福岡市西区姪の浜4−11−23。水曜休み。Pなし。


◎2004年通算麺喰い数◎
ラーメン77●うどん31●そば22