4月8日(木)


〜『軒』を訪ねて〜 第二回・寿軒


 千鳥橋横の千代町商店街。郊外の大型商用店舗施設に押され、全国各地、どこの商店街もキビイシイという話はよく聞くが、ここ千代町商店街も平日昼時だというのに、ほとんどの店舗のシャッターが閉まっている。
 そんなひっそりと静まりかえった商店街の一角に、目指す寿軒がある。 
寿軒
 外観同様、遣れた雰囲気の店内。高いところに設置された14インチのテレビでは、タモリと北陽がガヤガヤとヤッテいる。カウンター席に座り、壁のメニューを見ると、ラーメン数種とチャンポンのみ。
 デフォルトのラーメンをたのみ、カウンターの上に置かれたスポーツ新聞を手に取る。と、

「今日は、決勝戦やねぇ〜。」

 先客の白髪が見事な老人が、ラーメンを啜りながら話しかけてくる。

「え、決勝戦…?何の決勝戦でしたっけぇ?」

 すると、カウンター奥で麺を茹でていたお母さんが、

「ボートよ、ボート。競艇よ。」

 ここからほど近い福岡競艇場で、今日、西日本スポーツ杯決勝戦が行われているらしい。

「すんません、競艇しないんで…。」
「ありゃ、そうかい。そんじゃぁ、パチンコは?」
「いや、やらないっス」
「それじゃ、お金が貯まってしょうがなかろう!わっはっはぁ〜!!」
「おちょくったらダメよぉ!ギャンブルは魔物。やらんが一番よぉ。」
「いやいや、賭けるお金がないからヤラないだけっス!」
「ギャンブルやらないなら、遊びはオナゴ専門かい?うっ、しゃっしゃっしゃぁ〜!」
「いや、オトコ専門です!」
「えぇっ!?ホント?」
「いやいや、冗談ですよ、冗談!」
「がっはっはっはぁ〜…」

 目一杯ざっくばらんなコノ雰囲気、好きだなぁ。 
ラーメン◇寿軒
 出てきたラーメンは、薄めのだし&きつめの化調&きつめのニンニク。ズルズルと啜っていると、

「若人、また会おう!」

 と、先に食事を終えた老人。

「いや、全然若くないっスよぉ。」

 と、軽く手を振り別れる。

 なんだかイイなぁ、この感じ。これぞ由緒正しき街のラーメン屋の楽しみ方かも…。

寿軒ラーメン400円。福岡市博多区千代3−49−3。Pなし。


◎2004年通算麺喰い数◎
ラーメン84●うどん38●そば24